今週の経済指標
今週の注目イベント
11/8(月)
11/9(火)
- EU ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
- アメリカ 10月 卸売物価指数(PPI)
- アメリカ 10月 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)
- アメリカ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
- イギリス ベイリー英中銀(BOE)総裁、発言
11/10(水)
11/11(木)
11/12(金)
日記
先週まで米国株式(S&P500)は絶好調でしたが、今週は少し下落しました。
早速、状況整理をしてみます。
チャート
始めに、市場の反応を見ていきましょう。
まずは、VIX(恐怖指数)です。
11月4日(木)からVIX(恐怖指数)の上昇が始まっています。
ここ数日は僅かに下がって落ち着いていますが、その前までは赤矢印のようにWの形になっていたので、少し注意が必要です。
次に、米国株式(S&P500)です。
11月9日(火)から少し下落しています。
VIX(恐怖指数)の上昇開始よりも少し遅れて始まっています。
続いて、金(ゴールド)のチャートです。
11月4日(木)から上昇が始まっています。
赤矢印を見ると、下値切り上げで、価格が上昇中です。
このことから、安全資産の金(ゴールド)に短期的にお金が流れてきているのではないか、と考えられます。
原因を探るために、主なイベントをピックアップして振り返ってみます。
今週の主なイベントはこちら。
- アメリカ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言
- アメリカ 10月 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
- アメリカ 10月 消費者物価指数(CPIコア指数)
- アメリカ 前週分 新規失業保険申請件数
- アメリカ 前週分 失業保険継続受給者数
アメリカ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言
①テーパリング
11月からテーパリングを開始する、とのことです。
金融当局はコロナ禍で毎月、米国債を800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を400億ドル購入してきました。
それを11月から毎月、米国債の購入を100億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を50億ドル縮小していって、来年の2022年6月で終了させるということです。
これについては、特に市場の反応はありません。既に何度も言われていたため、織り込み済みです。
参考として、こちらのサイトでFRBの国債の購入状況を見ることができます。
図 FRBバランスシート
グラフの見方としては、横軸が年で、縦軸が米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の購入金額です。
2020年のコロナショックから大量に購入していて上昇していますが、これが11月から2022年6月までに購入量が減って少しずつ青線が横ばい・水平になっていく予定です。
②金利を上げるかどうか
雇用が回復するまで金利は上げない、とのことです。
現状、パウエル議長は「労働市場に参加していない労働者に注目していて、経済がどの程度完全雇用に近づいているか推し量るために幅広い指標を精査する」と述べています。
このニュースが出た後も、特に株を下落させるような市場の反応はありませんでした。
関連記事はこちら。
③おまけ
パウエル議長の任期は、来年2月で満了となります。
バイデン大統領は2日、次期FRB議長人事を「かなり速やかに」決めると述べましたが、次に誰がFRBを率いるのか注目されています。
今のところ、パウエル議長の再任か、または、ブレイナード氏(現:理事)を昇格させるかの2択で検討されています。
ブレイナード氏は金融政策ではパウエル氏よりもハト派で、金融規制については強化派と考えられています。
今のところ、どちらになっても市場に大きなダメージは無いとされています。
関連記事はこちら。
アメリカ 10月 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
10月 消費者物価指数(CPI)の予想値は5.8%、それに対して結果が6.2%、予想値よりも高い結果となりました。
消費者物価指数(CPI)は、「インフレ指数」とも呼ばれています。値が高い程、物価が上昇していることを示します。
消費者物価指数(CPI)の発表は10日(水)、VIXの上昇開始は4日(木)、米国株式(S&P500)の下落開始は9日(火)です。
自信はありませんが、おそらくこの値に反応したのではないかと思われます。
アメリカのパウエル議長は、「まだ利上げはしない」と言っているものの、市場は利上げのタイミングが早まるのではないかと、この値に対して過度な反応を見せている状態かなと考えられます。
アメリカ 10月 消費者物価指数(CPIコア指数)
10月 消費者物価指数(CPIコア指数)の予想値は4.3%、それに対して結果が4.6%、予想値よりも高い結果となりました。
上記と同様の状態です。
アメリカ 前週分 新規失業保険申請件数
前週分 新規失業保険申請件数の予想値は26.5万件、それに対して結果が26.7万件、予想値よりも高い結果となりました。
まだ失業保険を受けたい人が増加したということなので、雇用としてはまだまだということになります。
雇用が改善していないので、金利の上昇が先延ばしになるという楽観的な見方と、インフレで物価が上昇していて、雇用が改善していない状態は不景気であるという悲観的な見方が混在しているようです。
アメリカ 前週分 失業保険継続受給者数
前週分 失業保険継続受給者数の予想値は209.5万人、それに対して結果が216.0万人、予想値よりも高い結果となりました。
上記と同様の状態です。
結論
よって、結論としては、少し様子を見て値動きが落ち着いたら購入します。
一時的に「金利」、「インフレ」、「雇用」の話に市場が過度に反応して、米国株式(S&P500)が下落したと考えられます。
対策はこれまで通り、落ち着くのを待ちながら、米国株式(S&P500)が5%程度の急な下落をしたら追加で購入すると良いと思います。
もし金(ゴールド)など安全資産の上昇が止まらないようであれば、市場が本格的に株価の下落に対応し始めたということになるので、引き続き注目しましょう。
今のところ、最短のパターンだと来年の2022年6月に金利を上げる話が出ていますが、それまでずっと株価が下落し続けるかというと、筆者としては懐疑的です。
短期間の調整で済むことを願ってます。
本日は、以上です。
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